ピアノ調律やレッスンなどのFAQ専用ページを作りました。 こちらからどうぞ。

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2019年08月05日

ホフマンT161グランドピアノの調律

ホフマンT161グランドピアノの調律のご依頼をいただきました。
ベヒシュタイングループのラインナップにあるピアノです。

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いままで定期的に調律されてきたとのことですが、早速拝見すると整音に問題ありでお客様とご相談して今後手を入れていくことになりました。
ヨーロッパのピアノは倍音を豊かに出すような整音をすべきだと考えます。
今回のピアノは中低音は低次の倍音が少なく高音部はその逆でバランスが悪かったのです。

またペダル脚支え棒が緩んでいたのも気になりました。
ヨーロッパピアノは支え棒の長さを調節する機構が付いているので調律時に必ず点検調整する必要があります。

ほかにもいろいろ細かい調整点はありましたが・・。
まずは調律をしなければなりません。数ヘルツ下がっています。

今回は時間がなくて整音については巻線の中音部あたりを中心に序の口的な調整のみでしたが、すこしバランスが良くなりました。お客様にも喜んでいただけました。

ありがとうございました。

posted by 片桐 健 | しごと日記
2019年07月22日

アトラスA55の定期調律

アトラスA55アップライトピアノの定期調律に伺いました。
昨年始めて伺って2回目です。

昨年の作業時は長い間弾かずに置いてあったため「目覚めさせるための調律」でした。
その後、毎日よく練習もされるとのことでしたが、最近急に出ないようになった音がいくつかあるとのことです。

早速拝見しますと、
ジャックならびにウィペンフレンジのセンターピン摩耗でした。
摩耗により摩擦が大きくなって回らないのです。
去年はスティックではなかったなぁ。

その原因は高い湿度が一般的ですが、実はこのピアノには問題があって・・・

フレンジブッシングクロスをニカワで貼り込んでいるんです。
そのためニカワがブッシングクロスに滲みてクロスが固くなっているんです。
それでセンターピンのメッキ表面が摩耗しスティックになるというわけです。
弾けば弾くほど固着が進みます。

スティックになっているフレンジブッシングクロスの回りにはニカワがベッタリとついているのですぐにわかります。

というわけで、スティック気味も含めて30本以上交換しました。
しかし今後同様にスティックになる予備軍もたくさん有りそうなので今後も同様に修理が必要でしょう。

調律して完了です。
ありがとうございました。

とてもいそいで仕事をしていたので写真はありません。

posted by 片桐 健 | しごと日記
2019年07月14日

スタインウェイC型の定期調律

スタインウェイC型の定期調律に伺ってきました。

今回はハンマー整形と整音もします。
ハンマーは弦溝が深くなって来ましたし、もともと先端ほど形が丸くなっているので音色が悪くなっているのです。

ドレメルでざっと削って形を整えます。
もちろん打弦部は残します。
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フェルトを削ってから鍵盤も全て外して内部清掃。
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整音針をボトムに深めに入れて弾力を作り倍音を増やします。

調律して整音を整えて完了です。

ありがとうございました。

posted by 片桐 健 | しごと日記
2019年07月12日

ヤマハHQ300アップライトピアノの調律

ヤマハHQ300アップライトピアノの調律に伺いました。

次高音部の駒の表面材が割れて駒ピンで押されて浮き上がってしまっています。
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駒の表面材が芋継ぎで貼られていて継ぎ目のすぐ近くに駒ピンがあり、またフレームがとおるため駒が切り欠きになっています。駒ピンに横方向に力が掛かり切り欠きのところで耐えられないので割れてしまうというものです。
製造番号400万台のピアノによく見られ、いままで何台も修理しています。
またこの年代の駒はフィンガージョイントで継ぎ合わされていることも関係しているように思います。
欠陥だと思っています。

ピアノをお預かりして弦、フレームを外し駒を張り替えるのが本来の修理ですが、お客様にとってコストが見合わないので現場でネジと特殊な接着剤で修理します。

接着剤が硬化後に調律して完了です。

ありがとうございました。
posted by 片桐 健 | しごと日記
2019年07月10日

ウィルソンA250の調律

ウィルソンA250アップライトの調律に伺いました。

昭和50年代前半に作られた浜松楽器製造というメーカーです。

さて、問題がいくつかあって・・・
次高音部駒がフレームに触りそうです。隙間が0.何ミリしかありません。コピー用紙くらいです。
響板の振動が制限されているようです。
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フレームの両側が同じ状態です。
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というわけでノコギリを使い切って隙間を広げました。
少し音の伸びが増えたようです。
フレームと駒が接触してしまったピアノもいくつか見ましたが製造時は隙間が充分あったはずです。
製造から年月が経って響板や駒が変形して伸びたりするんでしょうね(笑)

ついているロイヤルジョージハンマーはカチカチに固くキンキンの音で「ピアノの音色」ではないので針入れをしておきました。
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鍵盤の深さもまちまちで音色が揃いませんから整えておきます。
調律して完了です。

ありがとうございました。
posted by 片桐 健 | しごと日記
2019年06月27日

ヤマハU1Hの定期調律

ヤマハU1Hの定期調律に伺ってきました。

中古でご購入いただいて以来毎年調律に伺っています。
ご購入時小学生だったお子様も早いもので高校生と中学生になられましたが、楽しんでピアノを続けていらっしゃいます。

私の工房で調整、お納めしたピアノは音がよく弾きやすいことが自慢です。
しかも定期的な調律整備により弾きやすさが持続するだけでなくさらに向上しますのでレッスンの成果も上がりますしなによりもピアノを長く続けていただけます。

まずはいつものように内部清掃から。
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このあと整調、整音を見直しながら調律して完了です。

ありがとうございました。
posted by 片桐 健 | しごと日記
2019年06月23日

ヤマハC2グランドのアクション修理、整調、整音、調律

ヤマハC2グランドの調律に伺いました。
先日預かり修理したアクションをお届けして、整調、整音、調律して仕上げます。

まずは鍵盤を分解、清掃もしながら・・。サイレント付きのグランドです。
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キーブッシング、バランスピンホールの固着を修正します。
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整調、整音、調律して完了です。

弾きにくかった鍵盤がとても軽くなりピアニシモや連打が出しやすくなったと喜んでいただきました。
ありがとうございました。
posted by 片桐 健 | しごと日記
2019年06月21日

ヤマハA1グランドの定期調律

ヤマハA1グランドの定期調律に伺いました。

こちらは木目マホガニー色のグランドです。

まずは内部清掃から。
ワンちゃんがいるので念入りに掃除します(^^)。
犬の毛が結構入っています。
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あとは整調整音調律と整えて完了です。

よく弾かれる方で、鍵盤ブッシングクロスが摩耗していますので近々交換することにしました。


ありがとうございました。



posted by 片桐 健 | しごと日記
2019年06月20日

ヤマハC2のアクション引取修理 つづき

ヤマハC2のアクション引取修理の続きです。
サイレント付きのピアノですが、湿気が多い環境にあったためアクションのセンターピンがスティック気味で鍵盤が重く弾きにくい状態です。

センターピン交換後はハンマーのアラインメント調整(走り、ねじれ)、ハンマー針入れ(第1整音)、ハンマーフェルトのファイリング(整形)と進めます。

針入れ。
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ハンマーファイリング。
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サイレント付きでもともとあまり整音が充分でなくハンマーはかなり硬かったので、この機会に充分な整音をしたいと思います。
最終的な整調整音はお客様宅で行います。
posted by 片桐 健 | しごと日記
2019年06月19日

ヤマハA1Lの定期調律

ヤマハグランドA1Lの定期調律に伺ってきました
昨年から伺っているピアノの先生で今回で2回めになります。

まずは分解して内部清掃から。
レッスンで使用されているのでピアノ内部にいろいろ異物が落ちて入っています。取り出します。
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前回は鍵盤深さなどを中心に整えましたが、今回は弦当たり(3本当たり)を修正しハンマーの打弦力がきちんと弦に伝わるようにします。それと同時にハンマーの弾力も活かせるよう一部の整音もします。
A1のようにコンパクトモデルは弦長が短く響板面積も小さいので大きな音を出そうとハンマーが固めになっています。そのままですときつい音になってしまいがちなので弾力も増やしバランス良く整える必要があります。

あとは調律して完了です。
ありがとうございました。

最近気になることがあります。
画像はヤマハグランドの棚板の断面です。ソフトペダルを踏むと鍵盤筬を右にスライドさせるソフトレバーが出ているところです。
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断面には南洋材(ラワン?)積層合板が見えています。内部はいろいろな構造のようです。
棚板は音の伝達に関わる部分で、昔は単版を組み合わせた構造でした。
私は南洋材積層合板の棚板では楽器としてはダメだと考えております。
ほかではフィンガージョイントを使用した駒やピアノ背部の支柱など、メーカーにはコストダウンではなく音を考えて製造していただきたいと思っています。
posted by 片桐 健 | しごと日記