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2018年04月12日

東洋ヘルマンの整調

お預かりしたヘルマンについてアクション寸法など調査をしました。

まず鍵盤高さ深さについて、
高さは平均約2mmほど低く、深さは約0.5mmから1mm弱浅くなっておりました。
またハンマーストロークはほぼ規定通りですが鍵盤パイロットの位置が極端に前に出ていて「働き」がかなり少なくアフタータッチを感じられない弾き心地となっていました。
2度打ちしてしまうためそれを補うかのようにレットオフ(ハンマーもどり)を10mmくらい広げてありました。

手前が前に出ているパイロット。奥側は修正したパイロット。
修正すると7〜8mmほど鍵盤奥側に移動します。
dsc_0381.jpg

dsc_0380.jpg

このパイロット位置の異常寸法によって鍵盤重さも極端に軽くなっており、中音付近45gでした。
パイロット位置を修正しますと51gとなり普通の重さです。
未修正の鍵盤。ダウンウェイト45g。
dsc_0382.jpg

こちらは修正した鍵盤、ダウンウェイト51g。
dsc_0383.jpg

これではまともに弾けません。
また音色が異常です。薄っぺらいピンピンした音になっています。

さらにハンマーの走りやねじれがひどく、弦合わせ弦当たりが修正されていないのでハンマーフェルトが3本の弦に均等に当たっていないため音色が不揃いです。
dsc_0385.jpg

dsc_0386.jpg

なぜ数年前に「ピアノクリーニング」を請負った会社の調律師(だと思いたいが)はなにも手を入れなかったのでしょうか。

どのようにしたら良くなるかいろいろ考えながら作業しています。
posted by 片桐 健 | しごと日記