先日ペダル支え棒を修理したピアノの続きです。
今日はアクションをお預かりしてウィペンを交換します・・・・。
このピアノの成り立ちには問題があると書いてきましたが、ハンマーは交換されていたがテール加工がしていなかった、整音もされてなかった。鍵盤オサが未修理でアクションブラケットがきちんとネジ止めできず整調ができていなかった。調弦も荒いしその他問題が多々ある。
お客様は某所から「修理済み完成品」を高価で買われたのですが・・・。
このように問題があるのできちんとしたピアノにするために定期的に調律に通いながら少しずつ修理しています。
その都度修理のご予算を頂かなくてはならないので心苦しいのですが、お子様は良く弾かれるのでピアノを良くするためには止むを得ません。
さて、今回はご予算をいただけたのでウィペンを交換します。
この時代のグランドピアノはウイペン・レペティションレバーのスプリングがシングルスプリング(シュワンダー型)といって現代のアクションで採用されているダブルスプリング(ヘルツ型)とはちがい、重さや連打性能に欠けます。
それはそれで悪くはないのですが、「修理済み完成品」であるにも関わらず、センターピン交換や各フェルトの交換すらしていなくアクション部品としてきちんと機能していませんでした。ウィペンはガタガタグラグラで鍵盤からハンマーへ力がうまく伝わらず非常に弾きにくいピアノになってしまっていたのです。
レッスンの合間をぬってアクションをお預かりできたので早速工房にて修理開始です。

左が古いシュワンダー型、右が交換するヘルツ型。形状、重さが違います。
シュワンダー型はゆったりと歌うように弾く場合には合っているかもしれません。ヘルツ型はスタインウェイなど現代アクションに多く採用されていて鍵盤の反応が早く連打性能が高いのでピアノのレッスンには喜ばれます。というかコンクールなど受ける人にはそれは欠かせないものかもしれません。

新しいウィペンにどんどん交換していきます。

テストベンチ(作業台)で弦の高さを仮に作っています。

まだ不揃いですが、このあと問題が発覚!
どうも鍵盤とアクションの高さがあっていない。キャプスタンパイロットが出すぎてしまいます。
昔のピアノはバックレールクロスが2重で厚いのですが薄いものが1枚使われていました。しかたがないのでバックレールクロスの厚みを増やして対応します。当然鍵盤上面も調整し直しです。
いったい以前修理(オーバーホール)した人はなにをやっていたんだろう??
ざっと荒く寸法を調整した後ピアノにもどしてきちんと整調します。
posted by 片桐 健 at 22:19
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しごと日記